6月、梅雨の時期は少ないチャンスを物にしないとならない。安倍奥の沢に行く予定だったが、増水により行き先を変更。長尾沢へとトシゾーさんにお願いした。
竜爪山登山口から少しだけ登山道を歩く。竜爪山にはまだ登ったことがないが、どうも歴史のある山のようだ。駐車場には車が一杯だった。
「水量はいつもより多いが大丈夫」とトシゾーさん。しばらく行くと3mほどの迫力ある滝が立ちはだかった。トシゾーさんがフリーで難なく登り、沢登り2回目のsaeのためにロープを出してくれた。ここで、さっそく水しぶきを浴びることとなった。
かなりの水量で、水は少し冷たく感じた。まだ淵の中を泳ぐ気にはなれない。
鬱蒼として暗い沢だが、きれいな渓相に違いはない。悪くない沢だなと思っていたら、トシゾーさんが「沢を間違えた!」と、少し戻り仕切りなおした。
そして6mほどの2つの滝が現れた。滝は登れそうもないので、その右側の岩の斜面を私がリードした。微妙なバランスを取りながら、久しぶりに打ち込むハーケンはたまらない!さらに小さなクラックを見つけそこにぴったりのナッツを一発で決めた。「沢ヤの血が騒ぐぜ!」どうだ!と後ろを振り向くと、二人とも苦笑いを浮かべていた。
足の置き場を探しながら、へつっていく。
沢には厳しい局面がたくさんあるが、癒される景色もたくさんある。
マイナスイオンだらけだ。
長尾沢の核心である8mほどの滝をリードした。下部は岩がもろく、ハーケンを打ち込むがあまり信用はできなかった。もろい岩に立ちこむ時には勇気がいる。そーっと体重移動をして立ち上がり、2本目のハーケンを取り出した。滝の水しぶきが水圧となり、恐さを感じる。とにかく冷静になり、ハーケンを打ち込むことに集中した。トシゾーさんが教えてくれたとおり、上部の岩はしっかりしていた。ホールドをつかみ、核心であるその滝を、雄叫びを上げながら登りきった。
セカンドのsaeの登る姿は、渋い沢ヤそのもの。しかし、沢ガールって流行らないだろうな・・・。
次の滝をフリーで登り遡行を終えた。その後、懸垂下降で降りながら、沢下りをした。
帰りは渋い平山温泉につかり体を温め、一本松公園でのんびりピクニック。長尾沢は沢入門にちょうどいい沢だった。
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