「癒される~」この日、沢組合の口をそろえて出た言葉。
スケムネさんを沢組合に迎え、原生林の残る、安倍川支流の沢へと入り込んだ。今回は、クライミング・釣り・体力のそろったツッチャンとスケムネさんを会わせることできた。心強い沢組合となったが、この野性味あふれる二人についていけるのか心配になる。
早朝に出発し、入渓した。堰堤を巻いた後、平凡な沢を歩いていき、一回は沢を間違えてしまったが、目当ての滝にたどり着いた。クライミング装備を身に着け、2段の滝を見上げ、弱点を探った。まずは、私がリード。ハーケンを1個打ち込み、岩のもろさとぬめりから慎重に登った。終了点はハーケンで取ることができた。
2p目は、クライミング能力の高いスケムネさん。プロテクションは取らずに、終了点はうまく岩を利用したまさに沢登り。
3p目にはツッチャンと思ったが、滝の勾配と岩のもろさで、難しいと判断し右から巻くことにした。この沢で滑落事故があったらしいが、納得できる危険な高巻きだった。
2段の滝を超えると、渓相は豊かになっていった。
15m滝を左から巻くが、トラバースには神経を使った。
沢に戻ると、陽が差し込み始めた。光に透ける森のなかを様々な羽虫が飛び交っていた。透き通る沢の水を歩いていると、今までの緊張は消え、安心感に包まれた。
そして、毛バリを流し、静かに待つ時間。多様性は豊かだと、”人の手がほとんど入っていない”原生林にいると実感する。魚に敬意を表して、この日は無駄な殺生はなし。
源流な雰囲気になり、沢を詰めると赤テープを発見。広い登山道になった。以前はよく歩かれていたのでは、安心する道だった。
尾根を道を進むと深沢山山頂に着いた。マニアックな山頂だ。渋い!
地図読みをして、下れば林道歩きが短縮できるので、藪漕ぎ下山を開始した。しかし、かなり山奥にいるようだ。熊の爪跡の木をいくつか通り過ぎた。
「すべては与えている」太陽は植物に光を与え、植物は鳥に果実を与え、鳥は種を運び、種は自らを土に与え、そして土は種に命を与える。サティシュ・クマール
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