聖岳東尾根 撤退

2009年12月30日夜、沼平へ向かった。目指すは南アルプス聖岳。台形の稜線が見事な3000m峰だ。沼平の小屋に泊まり、朝5:00に聖岳登山口へと出発した。登山口までは自転車で移動した。まさにこの道のために作られたsurly クロスチェックcross-check という自転車で、雪や石の上を乗り越えていった。氷の上はさすがに滑り、重い荷物を背負っているので転ぶとおもいっきりだ。
2時間半の自転車の移動が終わり、登山口に着いた。ここから一般登山道を登り、途中から東尾根(バリエーションルート)に入るのだが、目印の小屋跡を見逃してしまいここで1時間半のロス。地図を見て東尾尾根に通じる尾根を見つけ登りはじめるが、Hさんが体調不良で元気がない。「遭難パターンだ引き返そう」とHさんが提案した。天気は悪くなっていく予報で、風と雪が強くなっていた。tunocciと私は、1日早く出発したtosizoさんとQさんに会いたいのでもっと進みたいが、Hさんの体調不良と悪天候のため断念して小屋跡にテントを設営した。
テントを設営した跡、tunocciと私は、偵察をしに時間が許す限り登っていった。尾根に出ると風が強く、稜線にいるであろうtosizoさんQさんが心配だった。白蓬の頭で落ち合う予定が届かなかった。
テントに戻り、まったりすることに、
雪山縦走のはずが、寝正月となってしまった。夜中、強風でなんどか目が覚めた。tosizoさんたちは無事だろうか?
次の日、のんびりと起き、空身でtosizoさんと Qさんを迎えにいくことにした。撤退するパーティーと単独登山者とすれ違いtosizoさんたちの情報を聞くが、確かなことは聞けなかった。悪天候で稜線まで行けなかったらしい。「白蓬の頭まで行き、tosizoさんたちがいなかったら無線で連絡しよう」心配するtunocciがつぶやいた。
「あれ、倶円じゃないか?」とtosizoさんの声が聞こえたときは本当にほっとした。そのあとにすぐ「お〜い」とQさんの声も聞こえてきた。無事な姿に安心したが、tosizoさんの指は凍傷にやられていた。吹雪の中、奥聖岳まで行ってきたのだ・・・。
自転車での長く厳しい道のりが待っていた。しかし、クロスチェックにはどうってことはない。すばらしいチャリだ。
不思議な円を描く氷。
聖岳東尾根、来年かな?
それにしても、いつもの仲間がそろうと安心する。

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