2012年7月29日安倍奥の沢・足ん沢へと沢登りしてきた。足ん沢は「山やへの扉」で、トシゾーさんが、滝から落ちケガをした危険な沢だ。それでも、安倍奥の沢を少しずつ知っていきたいという思いから、今回、思い切って計画してみた。頼りのトシゾーさんは、小川山のクラックにハマっているので、メンバーは弟のshuと2人。
足ん沢は「渡」にあるのだが、見つけにくいかもしれない。渡に入る橋の手前を左に、小さな道を行くと足沢橋があるので、そこが入渓地点となる。位置としては、北ん沢の北にあたる。
入渓して、しばらくすると立派な滝が現れる。登れそうもないので、右側を巻く。
滝が連続していたので、そのまま巻く。
おそらく下三段の滝であろう、見事に連続した滝に着いた。この最上部の滝でトシゾーさんが落ちたようだ。この沢の岩はもろい部分が多く、確かにリードは難しい。
1段目を登ったテラスから、右側を巻くことにした。沢に降りるときに少し高さがあったので懸垂下降で降りた。クライミングスクールで基本を教わっているおかげで、沢登りデビューのshuも、問題なく懸垂下降していた。
上三段の滝に着くと、黒く脆い岩が鬱蒼とした雰囲気を出していた。どこを登ろうか探し、登ろうと岩をつかむと、ボロッと簡単に岩が崩れた。念のためにロープを出し、一回ハーケンで支点を取り、1段目を登った登った。
2段目は右と左、どちらを巻くか迷ったが、木の多く見えた左側を選んだ。木の幹や、根っこで支点を取り、順調にリードしたが、つるつるの岩壁に行く手を遮られた!細い根っこを恐る恐る持ち左にトラバースして、太い木を何とかつかんだ!この高巻きが、自分の核心だった。
無事に沢に戻り、シャワークライミングを楽しんだ。暑い日が続いているので、水を浴びると気持ちがいい。ほとんどの場所は暗いが、日が差し込むと、安倍奥の沢でも明るくなる。たまにだが・・・。
花に興味はない、と思っていた自分だが、岩に咲く小さいその花には感動した。
昔のわさび田の横を通り過ぎた後、
短いが、ナメ滝を楽しんだ。
沢が二俣に分かれ、水量の多い沢を進んだ。水しぶきを受けながら、登ると、大きな岩がトンネルを作っていた。
胎内くぐりの中から、shuが楽しそうに登ってきた。この滝を登り終えると水がなくなり、風景はさびしくなった。
つらく、厳しい詰めが始まった。汗はどんどん流れだし、蒸し暑さにくらくらした。沢の水が恋しい!しだいに、両側が切り立った岩壁となってきた。
この遡行の半分が詰めだったような気がする。後ろを振り返ると、高度感に焦る。岩が行き止まりの壁になり、shuを肩に乗せ、登りきった。その後も、植林の単調な中を休み休み登った。
暑さと、疲れでフラフラになりながら八森山に着いた。とちゅうにもあった、労山がつけた看板が懐かしい。
山頂を後にし、北東尾根に行こうか迷うが、東尾根を最短距離で降った。登り6時間、下り1時間の遡行だった。shuがクライミングの技術を習得したおかげで、沢仲間が増えたようだ。厳しい詰めに苦しんだが、いい冒険ができた。
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