2013年7月14日~15日今回、沢組合が計画した沢は、栗代川。コッパ沢に入り、途中の支流から朝日岳経由で帰るコースを考えた。あまり使わない道であろう、ネット上には記録のないコースなので、冒険になること間違いなかった。そして、竜神の瀬戸とはどんなゴルジュなのだろう?心配な天気は大丈夫そうだ。なかなか行けなかった念願の栗代川へ!メンバーはツッチャンと私で、休みが2日しかない。しかも連休の2日目からのスタートとあって、魚もスレていると予想していた。寸又川出合いの橋に車をデポし、もう一台で林道の奥へ向かった。他の車は、予想より少なく1台しかなかった。釣りへの期待が高まる。朝5時ごろ歩きだし1時間ほどの林道のあと一気に沢へと降り立った。
この日のビバーク地はコッパ沢当たりと計画していたので、釣りはしないで遡行した。前回来た時と水量は同じくらいで、おそらくこれが平水量か?気温は申し分なく、楽しく泳いで進んだ。ただ、夏バテ気味な体調と、荷物の重さに早くも疲れが・・・。
それでも、鶴の天を見れば、なぜか血が騒ぎ、泳いで岩に取りついた。荷物の重さに必死に耐えながら、水の中からはい上がった!ツッチャンも余裕に登りきり鶴の天を越えていった。
アマゴを釣ろうと、前回アカシさんと釣り終わったホウジロ沢出合いから竿を出すことにした。新しいテンカラ竿とラインのおかげか?小さいサイズだがイワナを釣ることができた。今晩のおかずだけ取ればいいのでリリース。
ツッチャンは得意のルアーで。いつものようによく釣っているが、やはり小さいいサイズだったのでリリースしていた。
この日も気配をなるべく消して、毛バリを打った。自然の中に溶け込まないとならない。
おそらく竜言淵と呼ばれている個所が始まる。あのゴルジュの先には何があるのだろう?竿をしまい、沢登り装備をした。
まさに竜の言葉。
泳がなければ突破できない竜言淵が終わり、
いよいよ栗代川最悪部、竜神の瀬戸が現れた!
1つ目の滝を登ると(ここで滑ってしまい、さらに足がつった)濃い緑色をした深い淵がある。淵の深さが、得体の知れない不気味さをかもしだしていた。泳いで左岸に取り付く。左岸を登り、振り子トラバース(記録で読んでよくわからなかったが)をして、2つ目の滝を越える。
核心部は2つ目の釜だろう。ここで、どっちがリードするか相談すると、「おれが行きます!」とツッチャンが言ってくれた。1つ目の滝で、足がつり怖気ついていた私はほっとした。そして、踏ん張れるような場所でビレイしながらツッチャンを見守った。対岸を目指し泳ぎ出したツッチャンが、対岸手前の急流に流され、もうダメかとロープを引こうとした瞬間!水面から手が伸び、ゆっくりと流れに逆らい、見事対岸へ渡った。この時、ツッチャンの左足もつってしまったらしい。痛みをこらえながらも逆流を進んでいた!
竜神の瀬戸を越え安心しながら、ツッチャンが滝に打たれていた。しかし、この後も長い淵と登らなければならない岩壁が待っていた。
コッパ沢出合いで、ビバーク地を探した。雨が降ってきたので、タープを設置した。自然の中への、この原始的な空間演出が、毎回楽しい。
雨も止み、今晩のおかずを求め釣りをした。尺イワナをテンカラで釣り上げ、刺身として頂いた。竜神に守られていただけはあり、とても美味しかった。
ツッチャンの用意してくれた塩焼きもまた美味しく頂いた。沢の恵みに感謝。
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