青笹山〜有東木ボルダー

山歩きでもしようと、青笹山へ。昼食の材料である得意のチーズフォンデュをザックの中に詰め込み、雪山トレーニングのため荷物を重くした。葵高原に車を止め、まずは真先峠へ向かった。天気は快晴だが、太陽の光は東側の山々にさえぎられ、空気はまだ冷たく顔の肌が痛かった。先日(これも雪山のためだが)自転車での通勤疲れが残っているのか、体が重く自分で思うより動きが鈍かった。さらに、ザイルパートナーにもらった醤油味のドーナツの意外な味に混乱し、気持ちまで重くなってしまった。
ずっしりとのしかかる重い荷物に黙ったまま登り続け、真先峠で休憩をとった。地蔵峠への道からは、左(北)に延びる笹に覆われた稜線が見えた。「あそこも歩いたな・・・」山桜と歩いた稜線を懐かしく思った。岩岳と名前があるが、どこが岩岳のピークかはわからない。ただ、稜線のピークの下の辺りに大きな岩が突出していた。よく見ると、大きなクラックが斜めに切れている。いつか登りに行きたい。
地蔵峠を過ぎると、稜線歩きが始まる。空に向かって延びていく枝が様々な模様を描く冬の山はすがすがしく、自然の美しさに浄化されていくようだ。急な登りの後に仏谷山に着いた。
稜線上にあるブナはどれも素晴らしく、あがめたい気持ちになる。 
視界が広がると青笹山が見えてきた。山頂で昼食にしようと思ったが、時間も早く下山して有東木ボルダーで昼食を作ろうと決めた。開けた山頂からは東に富士山、北に南アルプスのジャイアンツを眺めることができる。寝転がりのんびりした後に下ることにした。
冬の空は澄んでいて、青が気持ちいい。
「深いなあ・・・」幾重にも重なる山々の風景に、立ち止まらずにはいられなかった。ここで山桜と山の深さに驚いたことがあった。
南北に続く稜線の先にはアルプスの雪が白く輝いていた。
下山後、少し疲れていたが有東木ボルダーまで行き、昼食の準備をした。山に挟まれた川にあるこの場所は、日照時間帯は短いが、陽が差し込んでいるととても暖かい。目の前にあるこの何も語らない岩を眺めていると、沈黙の塊というのか、岩って不思議だなと思えてくる。
ブロッコリー、エビ、ソーセージをゆで、白ワインにチーズを溶かしてチーズフォンデュを食べた。空腹でもあったため、とてもおいしかった。
西面をトップロープでしばらく登り、ハングも数回挑戦したあと登ることができた。

0コメント

  • 1000 / 1000