風の通らないテン場のおかげで、静かな夜となり、無事に3日目の朝を迎えた。天気のほうも最終日にやっと晴れてきた。
この日も朝早く起き、朝食を作った後、雪を溶かして作った水で熱いお茶を作り、体を温めた。テントから外に出るときはやはりつらく、寒さにこらえながら、テントを回収した。そして、長い旅を終えるために出発した。
テン場からシャウヅ山間は広い尾根が続き、これといった道はなく、ピークに向かい獣道を進んだ。ちょっと道を変えただけで、トシゾーさんたちとはぐれてしまった。
急に1人になると、孤独感と自然のなかにいる実感がこみ上げてきた。心配になりながら、シャウヅ山で合流できた。
シャウヅ山から奈良代山への尾根は歩きやすく、眺めもすばらしかった。幾重にも続く尾根に感動する。
2万5千分の地図には、林道は尾根を越えていないが、実際は越えているようだ。ここまで車でこれるのなら、シャウズ山まではいいハイキングにになるだろう。
奈良代山のピークから、一気に高度を下げていく。
激しくガレたところを注意して通過した。水窪方面の山々がどこまでも続いていくようだ。
尾根沿いを注意しながら、降りていった。赤テープがあるので、迷うことはなかったが、とにかく急坂で苦労した。
黒沢山のガレが見えた。あの時の気持ちがよみがえる。
雪山からの帰りで渡るつり橋は、下界に戻る境界線だ。この旅も、つり橋を渡ることで終わる。今年の正月山行は、深南部にどっぷりとつかる長い旅だった。ひたすら歩いた3日間の充実感に酔いしれながら、林道をジムニーで走り不動岳をあとにした。冒険を分かち合ったトシゾーさんとQさんに感謝!次回の深南部沢旅が楽しみです!
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