今年も沢組合が始まった!GWの前半は、それぞれの家族との時間を大切にし、残り2日の休みを沢旅に使うことにした。しかし、1日目の天気予報は雨。当初は、寸又川本流へ行こうとしたが、濁り具合を考え、支流の遡行に変更した。夜に出発し、寸又温泉から自転車に乗り、行けるところまで林道を進んだ。約1時間、自転車で山に入り込むと、人間にとっては完全なアウェイとなり、獣の反射する瞳を見て「一人じゃ来れない・・・」とツッチャンが言うが、まったく同感だ。土砂崩れで自転車では進めない個所で、ちょうど私のシクロクロスがパンクした。幸い、ツッチャンがパンク修理セットを持っていたので、直すことができた。以前、折れたテンカラ竿もツッチャンに直してもらったのだが、いつも何かと頼りになる。
自然の暗闇に、最初は怖く感じたが、短かくも睡眠を取ることができた。雨予報なのか、沢へ来る人もいないようで、ゆっくり出発し、林道をさらに1時間歩いた。
土砂崩れしている個所や、広くガレた斜面のトラバースに緊張しながら通過した。トンネルをいくつか通り抜けると、眼下に沢が見え始める。
急な斜面を駆け下り、やっと沢に立つと、雪による倒木がとても目立った。遡行を始めてしばらくすると、横からの豪快な水しぶきが現れる。釜滝だ。
しばらく釜滝に圧倒されたあと、森林軌道跡の鉄橋を慎重に渡り、斜面を登る踏跡をたどると、昔の小屋やかまどが残る平らな場所にでる。
釜滝を巻いて、沢に戻り、すぐに10m滝がある。前回は、ツッチャンがリードしたが、今回はクライミング装備はないため、おとなしく左を巻いた。
天気予報では午後から雨だったが、午前から降り始めた。薄暗いゴルジュでの雨に体が冷やされると、この先が不安になり、しだいに気持ちが落ち込んでいった。
雨宿りできる岩の下で、どんな気持ちかツッチャンに聞くと、「雨で釣るのは慣れてるから」と特に落ち込んでいる様子はなし。すごいなと感心しながら、パンと水を口にほう張り、動いて体を温めた。
15m滝に着いた。前回は滝の右側の岩をクライミングしたが、ここも巻くことにした。左斜面が緩やかで登りやすそうだったので、登り始めると意外に悪く、湿った斜面は泥で滑りやすかった。さらに登ると、岩が脆くなり危険と判断し、いったん降りるようにした。
登りは悪いが、下りはもっといやらしく、せっかく持ってきたロープを使い、ボディビレイで懸垂下降した。15m滝の巻道は少し戻った所から左岸を登るのが正解。崩れかかっているが、以前使われていた道に出てそのままトラバースし、再び沢に戻った。
岩を利用して、たき火の上に屋根を作り、小雨にもなったので、うまくたき火が安定した。燃え盛るたき火は、冷えた体にも、心にもとても暖かい。
雨が再び強くなるが、夕食もできタープの下で味わいながら食べた。ツッチャンが作ってくれたワサビとアマゴの天ぷらとよくいぶされた串焼きは、言うまでもなく最高!
0コメント