信濃俣河内・三俣(ビバーク地点)2012年4月27日 沢の恵みをいただきながら、沢を思いっきり楽しむ「沢組合」が今年も活動開始した! 狙うは南アルプス・信濃俣河内。ゴールデンウィークの始まる前日に日程が取れたので、たくさんの人が入る前に入渓できると、意気込んでいた。しかし、天気予報は1日目の27日曇り時々雨、28日は曇りのち晴れといまいちの予報だ。しかも、25日、26日は雨が続き、川の増水が心配された。毎回天気には悩まされる沢組合だ。 tu-changがいくつか策を提案してくれたが、とりあえず信濃俣河内へ向かうことに。雨の中の遡行になるのかと、暗い気持ちを抱きながら26日夜中、畑薙ダムに到着した。
畑薙湖手前の駐車場まで車で入ることができた。 少しでも睡眠を取ろうと車中泊したが、寒くて目が覚めてしまった。やはり、山の奥はまだ寒い。山の上部にはまだ雪が残っているぐらいだ。 今回は、駐車場から入渓地点まで自転車で行くことにした。
自転車を停め、落石の多い道をしばらく歩き、急なくだり坂を下りる。天気予報は早まったのか、雨はやんでいった。右側には斜めに傾くつり橋と、左側にはいやな色に濁った信濃俣河内が見え始めた。「渡渉できるかな?」沢をよく知るtu-changが不安そうにつぶやいた。
河原歩きを始め、渡渉する場面も出てきた。増水で勢いづいた川の流れに不安になった私はtu-changに質問した。「あと何回ぐらい渡渉するの?」「何回も!」当たり前だと言わんばかりにそう答えがかえってきた。
渡渉にもコツがあるのだが、渡渉し始めのころはまだわからず、川の流れに対し必死に抵抗していた。ヤバいなと思う渡渉を繰り返していくうちに、今に流されてしまうと怖くなっていった。まだ肌寒いこの時期に、雪解け水の冷たい水にはつかりたくない! 腰まである深さの川を渡渉した、その時だった!水流に押され、大きくバランスを崩した。重たい荷物に体は傾き、そのまま川の中へと倒れてしまった。はいていたウェダーの中に冷たい水が浸入する。下半身はずぶ濡れとなったしまった。たき火で乾かすしかないと考えていると、今度はtu-changも渡渉に失敗し、ウェダーの中に水が入ってしまった。
このまずい状態にもかかわらず、釣りを始める私たちはイカれている。幸い、日が出てきたので、私はズボンを乾かすことに専念した。川が濁り、テンカラの毛バリには何の当たりのない私にとって、心も体も寒くてしょうがなかったからだ。 一方、tu-changは得意のルアーで何匹も釣っていた。寒などはどうでもよかったのだろう。
水流が強く、何度も押し流されそうになった。落ちてはいけないへつりも、竿を片手に進まなければならない。 こうして、釣りあがりながら、テン場を目指した。収穫はtu-changのおかげで十分あった。ちなみにテンカラの私はこの日は1匹だけ。テン場に着き、たき火をしてイワナ汁を作り、早く体を温めたかった。
この日のビバーク地点である「三俣」に着いた。タープの準備を始めると、tu-changもタープを取り出した。新しくタープを買ったらしい。それでこそ沢やだ!おかげでビバークタープの長屋ができた。テントにはない広々とした解放感!そして自然との一体感!
まきを集め、たき火を始めた。tu-changのおかげでおかずには困らない。夕食はちょうど2匹のアマゴを串焼きに、そして
イワナの炊き込みごはんと、イワナ汁。
おなか一杯食べた後は、たき火を囲んでただボケーっとする。 もうすっかり服は乾いていた。
0コメント