黄蓮谷右俣 沢登り  その1

2012年7月14日~16日沢登り中級?上級?、憧れの黄蓮谷へと遡行してきた!当初、栗代川を予定していたが、梅雨の時期はやはり難しい。それでも、雨量の少なかったいい沢をトシゾーさんが見つけてくれた。メンバーは、トシゾーさん、Qさん、K籐さん、そして今回で沢登り2回目のキム姉さんの5人パーティーだ。沢登り2回目のキム姉さんに黄蓮谷は無茶と思ったが、「引っ張れば何とかなるでしょ!」と前向きなトシゾーさん。甲斐駒ケ岳を目指し、朝5時半に静岡を出発した。
日向山登山道にはたくさんの車が停車していた。天気のはっきりしない日に日向山の日帰りがちょうどいいかもしれない。軽装備の登山者の間を抜け、沢装備の私たちは林道を進んだ。平坦な林道が行き止まりとなる場所から尾白川へとくだった。
沢に出て、沢靴に履き替えいよいよ入渓する。トシゾーさんのうれしそうな顔から、これから始まる冒険への期待を感じた。水温は冷たく、泳ぎたいとは思えないほどだった。
すぐに緑色の淵が現れる。いつもの安倍奥の沢に比べると、スケールが大きく圧倒されてしまう。
大きいが登れる滝が多く、基本はスラブだ。ホールドもよく探せば見つかる。
底が濃い緑色をしているので,水の深さは計り知れない。もし落ちてもケガはないだろうと思える淵はたくさんあるのだが、滝による水流で淵の奥深くまで沈んでしまうのは、考えただけでゾッとする。
深い淵を持つその滝は、空荷で乗り越えたあと、2人の沢ガールのためにお助けロープを出した。
ちょうど3年前、初めてこの沢(尾白川本谷)を訪れた時は、どこを登ればいいの?と楽しく悩みながら遡行した。今回は、その記憶を呼び覚ましながらルートを探した。
スラブの長い滝が幾重にもなって、危険な大滑り台となる。高巻きの後に安心して気が抜けたのか、滑ってしまい流されてしまった。運よく止まり、10m以上下の滝壺には落ちずに済んだ。一瞬の滑りが、即、滑落へつながる。
チームワーク良く、協力しながら滝を越えていく。
すると、目の前に見覚えのある景色が広がった。前回の遡行でお気に入りの写真を撮った場所だ。その写真には、水の中を進むツノッチが写っていた。尾白川本谷の遡行は、長い沢旅としてとても印象に残っている思い出だ。黄蓮谷にはツノッチと行きたかった・・・。
本谷と黄蓮谷を分ける、二俣に着いた。今回の黄蓮谷は左の沢だ。黄蓮谷、この沢を詰めることができたら、自分を沢ヤと名乗れるだろう。とうとうその時が来た!
エメラルドグリーンの淵がとてもきれいだ。この滝は左から巻く。
千丈の滝は左から巻く。巻き道に黄蓮谷の石碑があった。
五丈の滝を右へ。巻き道の途中にあるビバークポイントでビバークする。
沢旅はやっぱりタープがいい。自分と自然の間に境界線がないまま寝ころぶ。夜に雨が降ったが、寝ている顔のすぐ横に雨が落ちてくる。自然をそのまま感じることができるような気がする。それがタープの魅力かな。
ビリー缶で炊いたお米は、今までで一番の出来だった。
そして、沢旅の魅力のひとつが、たき火を囲んでの時間。冷えた体を暖めながら沢を語るトシゾーさんと、今までの冒険を思い出す。キム姉さんもおもしろい?話をしてくれた。これぞ、沢酌みあい。

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